海外でも高い評価、電子部品メーカーが手がける絶品スイーツ


生キャラメルからパン、ピッツァがそろう「向山製作所 大玉ベース店」
「向山製作所 大玉ベース店」は大玉村に本社を置く電子部品メーカー、向山製作所が2018年にオープンしたカフェ併設のスイーツショップ。今や福島土産の代名詞的存在となった「生キャラメル」をはじめ、バラエティ豊かなスイーツやパン、カフェメニューがそろいます。
1990年に創業した電子部品メーカー
生キャラメルでその名が広く知られるようになった「向山製作所」ですが、本業は精密機器基板加工、微細半田などの加工をメインに展開しています。1990年の創業以来、何度も好不況の波を乗り越えてきた同社ですが、2008年にはリーマンショックの影響で仕事の8割を失うという状態に陥りました。
会社経営が厳しい状況に置かれるなか、起死回生の策として打ち出されたのがスイーツ事業。フード事業部を立ち上げ、会社の小さな給湯室を舞台に、従業員たちによるレシピ開発が始まりました。
向山製作所が目指したのは「福島の食材にこだわった、歯につかない生キャラメル」。材料の数量から温度、時間に至るまで細かくデータを計測するなど、電子部品加工にて積み重ねた技術とノウハウが幅広く活かされました。
約1年にわたり試行錯誤を繰り返した末、2009年に生キャラメルのオリジナルレシピが完成。商品化後、まずは郡山駅前のチャレンジショップで販売がスタート。その味わいが評判を呼び、やがて東京の松屋、三越、伊勢丹での取り扱いが開始されました。チョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」を席巻
東日本大震災後は福島県産品の風評被害により苦境に陥りましたが、敢えて世界市場へのチャレンジを決意。2012年から4年連続パリで開催された、「サロン・ド・ショコラ」に出展しました。
向山製作所の生キャラメルは、パリっ子をはじめ世界各国のスイーツファンから熱狂的に歓迎されることになりました。
現在は福島県内に7店舗を展開するなど、事業規模は年々拡大しています。さまざまな苦境を乗り越え、逆境に全力で立ち向かう向山製作所のモノづくりへの情熱は、各方面から注目を集めています。
キャラメルポップコーンやキャラメルフィナンシェなど、生キャラメルを使ったスイーツも豊富にラインナップ。白餡と色々なフレーバーを合わせフレッシュバター生地で焼いた「生バターサンド」をはじめ、素材にこだわったオリジナル商品も多数そろいます。手づくり生地で焼き上げるパンがズラリと並ぶベーカリー
ベーカリーで販売されるパンは生地からすべて手づくり。デニッシュや食パン、惣菜パン、スイーツ系など常時約60種類を用意しています。一番人気は、風味豊かな発酵バターをたっぷり折り込んだ「クロワッサン」。一口かじれば、“パリッ、サクッ”とした軽快な音とともにバターがふわりと香ります。
さらにボリュームたっぷりの「3倍大きいメロンパン」など個性派も充実。店内には次々と焼き上がるパンの香ばしい匂いが漂っていて、思わず食欲がそそられること間違いなしです。窯焼きピッツァや絶品パンケーキが楽しめるカフェ
カフェではドリンクやスイーツ、食事メニューを提供。パンケーキは約10種あり、キャラメルシロップ付きの「スタンダードパンケーキ」や、キャラメルソースとホイップクリームに覆われた「キャラメルクリームパンケーキ」など、向山製作所ならではのメニューがそろいます。
食事メニューでおすすめなのが、大きな窯で香ばしく焼き上げるピッツァ。4種類のチーズを使った「クアトロフォルマッヂ」はゴルゴンゾーラの風味と後かけの福島県産山桜はちみつが見事にマッチし、一度食べたらやみつきになるおいしさです。トマトソース、モッツァレラ、バジルのシンプルな組み合わせが生地のおいしさを引き立てる「マルゲリータ」も人気。
店内は窓から日差しがたっぷり差し込み開放感たっぷり。買い物した後のひと休みにもピッタリな空間です。大玉村の特産物を販売する「あだたらの里直売所」が隣接するため、セットで立ち寄ってみるのもいいでしょう。向山製作所 大玉ベース店
https://www.mukaiyama-ss.co.jp/food-home/