14年の月日をかけて開発した福島県のトップブランド米「福、笑い」

  • 弥生時代から続くお米の名産地、大玉村

    稲作に適した気候風土に恵まれ、日本有数の米どころとして知られる福島県。 越後山脈、奥羽山脈、阿武隈高地の3つの山地によって、西から「会津」「中通り」「浜通り」に区分され、それぞれの地域の特性を活かした米づくりが行われています。
    なかでも、中通りのほぼ中央に位置する大玉村は県内でも指折りの産地。安達太良山からの豊富な雪解け水、肥沃な粘土質の土壌、年間・昼夜の温度差、風通しの良さなど、お米づくりに適した条件がそろいます。
    大玉村で稲作が始まったのは、なんと弥生時代から。1939年には福島県最大級の灌漑施設が完成したことで、安達太良山を源流とする安達太良川、百日川、杉田川の3つの清流が水田を潤し、お米の名産地として全国に名を馳せるようになりました。

    大玉村で作られるお米の特徴は、粒が大きく、タンパク質とアミロース含有率が低いこと。口の中でほどよい粘りと柔らかさが広がるうえ、適度な粒感を楽しめるのが魅力です。
    お米の生産や流通などを発信する、米穀データバンクによる産地評価では最も高いA評価を連続で得ています。福島大学の5年にわたる調査研究では、「年次による品質のバラツキが見られず、全国的にみても良食味米の特徴を有する」という評価を頂きました。

  • 福島県のトップブランド米「福、笑い」。

    そのおいしさが数値でも実証された大玉村産のお米。生産される品種は、コシヒカリやひとめぼれをはじめとした定番品種から、市場にはあまり出回らない珍しい品種まで実にさまざまな種類があります。
    中でも近年、全国から熱い視線を集めているのが、福島県オリジナル品種「福、笑い」。福島県が“日本一の米を作りたい”という思いから、14年の歳月をかけて開発した、県のトップブランド米として位置づけられるお米です。
    「福、笑い」の開発が始まったのは2006年のこと。今までにない「かおり、あまみ、ふくよかさ」を目指し、コシヒカリの血を引く「新潟88号」を母に、ひとめぼれの血を引く「郡系627」を父として交配し、品質改良を繰り返してきました。
    幾度となく試行錯誤を重ね、2019年の福島県奨励品種決定審査会において、ようやく奨励品種への採用が決定。2021年から本格的な生産が始まりました。

  • 生産者を限定し、品質へのこだわりを追求

    食味や品質、安全性へのこだわりから「福、笑い」は、県などが定めた登録制度で認められた生産者以外は栽培することができません。登録には、生産工程をしっかり管理している証である「GAP認証」を取得していることが必須。また、栽培マニュアルに沿った栽培や、研修会への参加などの遵守事項も多く設けられています。
    さらに玄米タンパク質含有率6.4%以下、ふるい目1.9mm以上、農産物検査1等という生産物への基準も設置。これらの条件を満たしたものだけが、「福、笑い」と名乗ることができるのです。

    当初13の生産者から始まった「福、笑い」。厳しい生産要件のもとで作付面積を年々増やし、現在では129の生産者によって栽培されています。
    大玉村では、「あだたらの里『福、笑い』研究会」が栽培。2023年度は、“食味重視”をミッションに、次世代の担い手である「福島県農業総合センター農業短期大学校」の学生たちとともに育てました。

  • 炊き立てはもちろん、冷めてもおいしい。豊かな香りと甘味、柔らかな食感が自慢

    「福、笑い」は、香りと甘みが際立ちながら、ふんわり柔らかく炊き上がるという、ありそうでなかった食感と食味が持ち味。一粒一粒がつやつや輝きつつ、もっちり感が強いのも特徴的です。
    「福、笑い」の本来のおいしさを最大限に楽しむなら、まずは炊き立てをお漬物、納豆、のりなどシンプルなおかずとともに楽しむのがおすすめです。
    また、冷めてもおいしく味わえるのも「福、笑い」の特筆すべき点。味や香り、食感が変わらないので、おにぎりやお弁当にも向いています。

  • 作り手も、食べ手も笑顔にする

    「福、笑い」という名称には、「つくる人、食べる人、みんなが笑顔になり、幸せになりますように」という願いが込められています。2019年9月〜10月にかけて行った一般公募で、県内外から寄せられた6,234点の名称案から、福島県クリエイティブ・ディレクターの箭内道彦さんをはじめ、お米マイスターや料理人、流通関係者など、各領域の第一線で活躍される方々のご意見やご提案を得ながら決定しました。

    パッケージデザインは、作り手も食べ手も笑顔にする「福、笑い」という願いを届けるために、グラフィックデザイナー・イラストレーターの寄藤文平さんに依頼。豊かな地方の米づくりを彷彿とさせる、日本の原風景を表現したパッケージが完成しました。藍色の筆で描かれた茶碗の絵付けのようなイラストは、懐かしさと温かさを感じさせてくれます。

  • 大玉村では「あだたらの里直売所」で購入可能

    「福、笑い」は、福島県内では観光物産館やスーパーなど約200拠点で販売。大玉村では、新鮮な朝採れ野菜などをそろえる「あだたらの里直売所」で購入することができます。日常使いにピッタリな5kg、お試しサイズの1kgと300gの3つをラインナップ。さらに「福、笑い」を使用したせんべいやポン菓子、どら焼き、甘酒といった加工品も充実しています。

  • 福、笑い
    https://fukuwarai-fukushima.jp/

    あだたらの里直売所
    https://adatarano-sato.com